◆日時
令和７年３月21日（金）9：00～15：00　
◆場所　
諏訪市諏訪湖イベント広場で開催
（旧東洋バルヴ諏訪工場跡地）

1日目…搬入
2日目…訓練・視察
イタリア式の避難所システムの訓練に、当社の災害シャワーも協賛させて頂きました。

 

日本初となる「イタリア式避難所システムをもとにした実動訓練」が開催

2025年3月21日、長野県諏訪市において、日本初となる「イタリア式避難所システムをもとにした実動訓練」が開催されました。
当社は、この重要な訓練に災害用シャワーシステムを通じて協賛させていただきました。
この訓練は、近年の大規模災害で問題となっている「災害関連死」をゼロにすることを目指し、従来の避難所の課題を抜本的に改善することを目的としています。
 

「100年変わらない避難所」からの脱却とイタリア式避難所システムの目指すもの

日本の避難所は「100年変わらない」課題を抱えていると指摘されています。
体育館での雑魚寝、寒さ、プライバシーの欠如、生活インフラの未整備といった過酷な環境のために、助かった命が「災害関連死」という形で失われる原因となっています。
この状況を変えるため、イタリアの効率的で迅速な避難所支援の考え方を取り入れたのが「イタリア式避難所システム」です。
イタリア式の大前提は「TKB48」（トイレ、キッチン、ベッド）と呼ばれる、健康な避難生活を送るのに必要な物資をあらかじめ備蓄し、災害発生から48時間以内に被災地に届けること、そしてSUM基準（標準化、ユニット化、モビリティ化）による迅速な拠点避難所設営です。

これにより、プライバシーが守られ、日常に近い環境を短時間で提供することを目指します。今回の長野での訓練でも、エアコン付きテント、ウォシュレット付きトイレ、浴槽・シャワー、洗濯乾燥機など、避難生活に必要な設備が一式揃った避難所が設営されました。


訓練は諏訪湖イベント広場（旧東洋バルヴ諏訪工場跡地）で行われ、県内外から約250名が参加しました。
坂井学内閣府特命防災担当大臣をはじめ、多くの関係者が視察に訪れました。


参照：Yahoo!ニュース

 

株式会社タニモトの災害用シャワーシステム「エンカレッジ」

株式会社タニモトは、災害時にも迅速かつ衛生的なシャワー環境を提供できる組立式コインシャワー「エンカレッジ」シリーズを提供しています。
エンカレッジは、2.5畳程度の備蓄スペースで多くのシャワー設備を保管できる省スペース設計で、工具やビスが不要なカンタン組立設計により、大人4人で約15分程度で組み立てが可能です。

完成後は丈夫なシャワー室となり、かけ流し式で常に清潔な入浴環境を提供し、湯水を介した感染の心配がありません。
また、エンカレッジは完全個室であり、カーテンで仕切られた脱衣スペースも備えているため、他人の目を気にすることなく、特に女性も安心して利用できます。
熊本地震での調査では、指定避難所の約4割で女性用更衣室やプライバシー確保のための間仕切り設置が手が回らなかったという課題も指摘されており、エンカレッジのようなプライバシーに配慮した設備の重要性が高まっています。
 
さらに、オプションの発電機や給水ポンプ、浄水器を使用すれば、ライフラインが断絶した状況でも温かいシャワーを提供することができます。
エンカレッジは、東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨、新潟県中越地震 など、過去の多くの災害現場で実際に使用され、避難された方々から「清潔感がある」「使いやすい」「身体が温まった」といった声が寄せられています。
その実績から、内閣官房「国土強靭化 民間の取組事例集」にも選定されています。  

イタリア式避難訓練における「エンカレッジ」の役割

短時間での組み立て・設置が可能であること、そして衛生的でプライベートなシャワー空間を提供できること は、「避難生活死ゼロ」を実現するための必須要素です。

訓練に参加された支援者役・避難者役の方々からも、設営された設備に対して非常に高い評価が寄せられており、当社のシャワーシステムも快適な避難生活環境の実現に貢献できたものと考えております。

当社は、組立式コインシャワー「エンカレッジ」を通じて、災害時における被災者の尊厳を守り、迅速かつ人道的な支援体制の構築に貢献できるよう、今後も「災害関連死ゼロ」を目指す様々な取り組みを支援してまいります。